香りに込められた森の記憶MEMORIES OF THE OAK FOREST
限定香調の〈OAK FOREST〉は、東北に広がる「BAUM オークの森」をめぐる循環から着想を得た香りです。香りの開発に携わる研究員が、実際にオークの森へと足を運び見つけた景色とは。香りのインスピレーションになった景色や、オークの森での香りの記憶について話を聞きました。
オークの森を訪れてみて、どのような印象を受けましたか？
OAK FORESTの香り開発のために訪れたので、登山や散策とは異なる新しい発見がありました。実際に土に触れたり、足元の景色と向き合うことが多かったため、湿った土の感触、掘り返した地面や濡れた落ち葉の匂いがとても印象的でした。
そのほかにも、たくさんのどんぐりや冬を乗り越えた幼木の力強い生命力を目のあたりにし、オークの森の循環と豊かさを実感することができました。
香りのインスピレーションになっている、印象的な景色について教えてください。
土に触れたり、目の前に広がる森の豊かさを感じる一方で、ふと遠くの景色を見たときの山々が創り出す色彩の美しさに息をのみました。このふたつの景色のコントラストを、香りの中で表現したいと思いました。
OAK FORESTを特徴づけているのは、べチバーやパチュリといった湿った土や樹皮を思わせる、深みと温かみのある香料。それらが、森の土壌の豊かさを表現しています。さらに、ガイアックウッドのようなスモーキーな香りが、木々の根の力強さや、大地に根付く生命のエネルギーを想起させます。
遠くから眺めたときの、森を揺らす風から感じたスパイシーな香りは、カルダモンやジンジャーによって表現されています。この対比がお互いを引き立て合い、OAK FORESTの香りを特徴づけています。
これまでの香りと比べて、珍しい素材などはありますか？
キャロットシードは少し珍しい素材です。土っぽさや、甘さ、温かみのあるスパイシーな香りが特徴で、全体にユニークなアクセントを加えてくれます。
