フィンランドでの暮らしについて教えてください。
フィンランドの冬は、意識が内向に向かい、静かで落ち着いた時間が流れます。雪に覆われた森や凍った海は、とても神秘的で音も光もやわらかく感じられます。一方で夏は屋外で過ごす時間が長く、自然の中で作品を制作することも増えます。東京での生活とは異なるリズムがあり、その違いも作品に影響を与えています。
デザイナー Jopsu Ramu(ヨプス ラム)さん
フィンランドの自然や情景、冬の空気感をデザインに落とし込んだ限定香調<NORTHERN FOREST>。ヘルシンキと東京を拠点に活躍するデザイナーのJopsu Ramuさんに、フィンランドでの暮らしやインスピレーション、デザインの背景についてお話を聞きました。
フィンランドの冬は、意識が内向に向かい、静かで落ち着いた時間が流れます。雪に覆われた森や凍った海は、とても神秘的で音も光もやわらかく感じられます。一方で夏は屋外で過ごす時間が長く、自然の中で作品を制作することも増えます。東京での生活とは異なるリズムがあり、その違いも作品に影響を与えています。
家族とともに深呼吸をし数週間かけて過ごしてきました。タヒチやフィジー、ニュージーランド、オーストラリア、東南アジアや日本、北欧の自然の中で過ごした時間は、作品の中にも自然と現れています。旅の中だけでなく、私は常に北欧的な視点で世界を見ていて、光や色のうつろい、身近で根源的な自然のかたちに強く惹かれています。
極夜の感覚を、紙で表現したいと考えました。その特有の光や空気、そして静けさ。ほとんど音のない世界感の感覚を、作品の中に閉じ込めたかったのです。線のあいだに残る余白が、雪に覆われた木のシルエットを生み出しています。フィンランドでは、このように木に雪が積もった状態を「tykkylumi(ティッキルミ)」と呼びます。
シンプルな一本の線を繰り返すことで、それがやがて有機的なものへと変わり、かたちをなしていきます。線のようなシンプルな要素が、どのようにして生きているような表情を生み出していくのか。そのプロセスはとても瞑想的で、繰り返しのなかから、新たなるアイデアが立ち上がってきます。私の作品では常に抽象性を意識していて、それは日本の建築を学んできた背景ともつながっています。
極夜はゆっくりと訪れ、気づくとその中にいます。積雪が始まると、暗さの色合いが変わり、音もやわらかくなります。世界が少し静まり返るような感覚があります。
少しグレーがかったスモーキーな薪のにおい、澄んだ空気。そこに、温かい木の香りや、シナモンロールやクリスマスのミルク粥のような香り。冷たさの中にある温かな暮らし。そのコントラストが、NORTHERN FORESTの香りと重なります。

デザイナー
フィンランド出身。高校時代の交換留学をきっかけに日本と関わりを持ち、フィンランドの大学では日本の建築や茶室画を学ぶ。2007年、パートナーのTimoとともにクリエイティブスタジオMUSUTA Ltd.を設立。2009年からヘルシンキと東京の2拠点生活を始め、デザイン、アート、インスタレーションなど、国際的に幅広いプロジェクトを手がけている。


極夜の森に広がる、静かな時間。光が限られる季節の中で、音や気配はより繊細に感じられていきます。 フィンランドの自然や記憶をもとに、作曲家 Lauri Porra が選んだ、NORTHERN FOREST のためのプレイリスト。香りとともに、ゆっくりとお楽しみください。
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